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浦宗勝  広島県竹原市


写真は小早川水軍の将浦宗勝の墓です。瀬戸内海を見下ろす勝運寺境内の墓所にあります。
 浦宗勝の存在無しには、毛利氏の発展はなかっといえるかもしれません。
 浦氏は小早川一族で、父は同じ小早川一族の乃美氏と言われています。元就の三男隆景が小早川氏を継承すると、宗勝は隆景の腹心として生涯隆景のために粉骨砕身していきます。
 宗勝の最大の功績は、1555年の厳島合戦に際して、村上水軍を説得して、毛利氏に味方させたことにあります。これ以来、村上氏は(来島村上氏は関が原では裏切りことになりますが)終始毛利氏と運命を供にしていくことになります。その海の大名村上氏と毛利氏の接点であり続けたのが、浦宗勝という武将です。それは、浦氏が瀬戸内海と深く結びいた豪族で、村上氏とは繋がりを持ち続けてきたことにあります。

 備中高松城攻めの前も、秀吉による金と領地とのあからさまな餌をして、村上氏の取り込みが盛んに行われますが、このときも動揺する村上氏を説得し続け、最後まで毛利氏を裏切るようなことをさせなかった功績も、宗勝の仕事でした。
 その後小早川隆景が九州筑前に移封されると、宗勝も九州へ移ります。隆景ははじめ立花城を本拠としていましたが、筑前名島城を築城して移ったあと、立花城には浦宗勝を据えていましたが、この地で1592年病死します。

 この勝運寺は浦宗勝が生前菩提寺として建てたもので、寺領として300貫が寄進されていました。瀬戸の向こうには、村上氏の故郷の島々が見えます。


関連情報
武将と古刹―勝運寺
古城紀行―鍵城跡
 
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