武士にとって寺とはなんだったのか
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武士と寺の関係は古く、昨日今日に始まったことではありません。武士と寺とは実は切り離そうとしても切り離せない運命的な関係を武士の誕生のときから持っているのです。 |
もうひとつは、武士と死という問題です。これは現代の私たちとは全く次元の違うレベルで、死の問題がお寺とその根底にある仏教的世界に求められていたということです。
死という問題は、現実的世界での個人的体験などに依存しますので、『死』から遠く隔離されている現代の私たちには、中世の人々が実感としてもっていた『死』というものを理解することなど難しいかもしれません。しかし中世の人々、特に武士たちが直面していた『死』を想像することなしには、この問題は理解することはできません。 |
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楽音寺 |