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大慈寺・円通閣   広島県三次市


 大慈寺は、1421年和智氏第4代氏実が建立した寺院です。
 写真は、第五代時実が建立した、円通閣と呼ばれている観音堂です。
 写真の円通閣は、第9代誠春の息子で、毛利氏の家臣となった第十代元郷によって再建されたもの。住職の話では、もともとは寺院入り口から寺院に向かって一直線上に配置されていたものらしいが、それを再建するとき、わずかに北側へずらしたということです。
 観音堂の内部は、創建当時のままということで、住職のご好意によって撮影させていただきました。フラッシュは使用していません。
 
 寺院裏地には、歴代和智氏の墓や歴代住職のうち数基の墓がある。また寺院入り口には、この寺院を建立した和智氏実の墓と伝えられている五輪塔が、寺院と入り口とを結ぶ直線上に配置されていて、円通閣もこのラインの中に置かれていたものと推測されます。
 吉舎町は備後和智氏の本拠地で、文化財がよく残されている文化のある町です。備後の山間部にも中世の文化が見事に残されていて、しばし時を忘れて歴史を旅することができます。


 
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