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古城紀行
旗返山城跡 広島県三次市
旗返山城は、三次地方南部を支配していた国人領主江田氏の居城跡である。江田氏は、この地に関東から下向してきた広沢氏から分かれた一族で、南の和智氏と同族である。兄方が江田氏、弟方が和智氏である。
旗返山城は、備後で尼子氏の拠点となっていたため、1553年支城の高杉城を落とし、さらにこの城を元就の主導で攻撃し陥落させる。城主の江田隆連は城を甲山城主山内氏を頼って脱出。
この城の処遇を巡って、毛利元就と大内義隆を倒して防長の覇者となっていた陶晴賢との間に確執が生まれる。陶晴賢は、この城を毛利元就に与えず、陶晴賢の腹心の江良房栄を城代として送り込んでくる。陶晴賢が毛利元就の安芸と備後における勢力拡大を危惧したからである。
元就は、厳島合戦に先立ち、元就の手のうちを知悉している江良房栄を得意の謀略によって、陶晴賢自身に打たせている。
【アクセス】
旗返山城は、国道375号線を三次から東広島方面に南下していけば、三和町境付近にあります。三次市三若という地名のところです。国道脇に史跡案内板がありますので、注意していればすぐわかります。現在は、山頂の城跡には登山できず、城跡を確認することはできません。
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